【小学校教員採用試験】面接ポイント3つ【回答例あり】
小学校教員採用試験を控えている方にとって、面接対策は必須です。
いろいろと書店をめぐって面接の参考書を見ても、いまいちパッとしないことありませんか?
どの参考書も当たり障りのないことばかり書いていて、結局読まずに自分で考えることも多いかと思います。
私も教員採用試験を受けるとき、いろいろな本を買っては読みましたが、最終的に参考になったという本はありませんでした。
なぜなら、万人に読んでもらえるようなありきたりな内容の本しか、売り上げを増やすことはできないからです。
今回は、私ならどのように面接を答えるか、回答例を交えてお見せしたいと思います。
私は面接官を担当したわけではありませんので、正解を知っているわけではありません。
しかし、私が採用試験を受けたとき、2つある面接のうちどちらもA評価をもらって現役合格しました。
この記事を読めば、どのように面接を乗り切ればいいか、考えるきっかけとすることができます。
面接で大切なポイント3つ
まず、面接で大切なポイントを押さえていきます。
身だしなみ(見た目)
当然ですがTPOを踏まえた服装で臨みましょう。
前髪が目にかかっていないか、スーツにしわがないかの確認は必須です。
特に新卒採用を目指している方は、フレッシュさを売りにしたいところです。
講師経験のある受験生に経験では負けてしまうため、見た目からフレッシュで清潔な印象を持たれるよう心がけましょう。
たまに、女性の方でメイクが濃すぎる方がいらっしゃいます。
面接官も人間ですから、化粧の程度によっては悪印象を持たれることもあります。
気を付けましょう。
面接で話したいことをしっかりと整理する
教員を目指す方は面接が得意だと感じている方が多いのではないでしょうか。
人に教えるという職業柄、話上手が集まりやすいのは事実です。
しかし、話をするのが上手なのと、面接が上手なのは別物です。
私の感想として、教員は世間話は上手ですが、要点を絞った会話は特別うまいわけではありません。
だらだらと長い話をしてしまい、結局何が言いたいの?となってしまうことも少なくありません。
むしろIT関係などの企業に勤めている方のほうが要点を絞って分かりやすく説明してくれます。
後に述べる自分の武器・魅力を明確にしたうえでそれを主軸とした面接になるよう心がけましょう。
質問ごとにそれぞれ回答の用意をしておいた方がいいの?
と、気になる方もいるかと思います。
結論から言えば、自分の伝えたいことがしっかりとまとまっていれば、どんな質問が来ても基本的には同じような回答になります。
例えば自分の長所が「どんなことにも前向きに取り組む」だとします。
どんなことにも前向きに取り組むことです。学生時代は~~
. つらいことがあったとしても前向きに取り組むことが大切です。自分はこれまで~~
うまくいかないことがあっても前向きに取り組むことです。自分の姿勢が子供たちに~~
こんな感じで伝えたいことをまとめられているとほかの質問にも対応できます。
教員採用試験は公務員試験ですから、奇をてらったような質問はあまり行いません。
基本的な回答の準備をしておけば問題ありません。
100通りの質問にそれぞれの回答を用意しておくと、回答に一貫性が持てなくなるおそれがあります
- 「長所」は前向きに取り組むこと。
- 「理想」は優しい先生。
- 「担任として」は明るく元気に生活する。
というように質問ごとにばらばらな回答だと、面接官としては、この受験者の売りは結局何かな?と分かりづらくなってしまいます。
それよりもクオリティの高い回答を10個ほど用意しておき、回答と回答をつなげられるようにすると、一貫性が出て、面接官に自分のよさをアピールすることができます。
- 教員の志望理由
- 教員として必要なものを一つ上げるとしたら
- 自らの長所と短所
- 身の回りにトラブルがあったとき心掛けていること
- チームで行動するときに心掛けていること
- 休日は何をしているのか
- 自分を一言で表すなら
自分の魅力と根拠となる経験を用意する
まずは自己分析をしっかりと行います。
正直、限られた時間の中で個人の能力を面接で見定めることはほとんど不可能です。
大体の面接は20分程度でしょうから、短い時間で伝える自分の魅力を準備しておきましょう。
- 新しいことを受け入れ、学び続けることができる
- 粘り強く取り組むことができる
- どんなことがあっても前向きに取り組める
- 責任感が人一倍ある
- 誰にでも平等に接することができる
もちろん、魅力を言うだけでは説得力がありません。
説得力を持たせるためには「自らの経験」が必要不可欠です。
「粘り強く取り組むことができる」という長所であれば
学生時代、ボランティアで~~~という活動を行いました。
うまくいかないことの連続で他の学生たちはどんどん辞めていってしまいました。
私もあきらめかけましたが~~のために、必死に勉強して最後までやり遂げることができました。
最後までやり遂げることでたくさんの学びがありました。この経験を~~~
このように自分の魅力を最大限に伝えるために実際の経験をセットで伝えるといいですね。
- ボランティア活動
- 教育実習
- サークル活動
- アルバイト
- 自主的な活動
- 部活動
- 学生時代にあったこと
特にボランティア活動など学校外の活動は周りと差がつくのではないかと思います。
サークル活動も悪くないのですが、サークルによっては活動の量がピンキリなので、信頼性が少し薄いです。
社会的に認められている活動の方が、面接官にとっては好印象です。
具体的な実績も併せて紹介できるといいですね。
しかし、「そんな経験や実績なんてない!」という方も多いかと思います。
経験がないなら、自分からつくりにいきましょう!
どの大学にも、ボランティアの案内は来ているはずです。
もし、周りと差を付けたいなら、大学関連ではなく、自分で外部のボランティア団体の活動に申し込みましょう。
自分一人でやることは大変ですが、その分貴重な経験を得ることができます。
周りがやらないようなことをやるから、その経験に価値が生まれ、面接で優位に働きます。
大学生の利点である時間をフル活用しましょう。
面接の回答例(私ならこう答えます)
以上、面接のポイント3つについて紹介してきました。
ここからは、私だったらどう答えるかを紹介します。
もちろん、これは正当例ではありません。
教員採用試験対策の講師に見られたらごっそり添削されるかもしれないです。笑
しかし、だからこそ、ここまで具体的に紹介しているサイトや本はないかと思うのでぜひ参考にしてみてください。
サイト管理者の考え・自己分析
恥ずかしいですが、まずは私個人の考え方、自己分析を紹介します。
個人情報もありますので、一部内容を変更しています。
- 教員にとって一番大事なものは授業力
- 長所は新しいことにもどんどん挑戦し、学び続けること
- 短所は正解を求めすぎてしまうこと。
- 興味のあることはICT教育
- 大学時代に小学生を相手にするボランティアをしていた。
- アルバイトでは、社会人としてコミュニケーション、サービスを向上するためにチームで協力して取り組むことの大切さを学んだ。
- 学生時代は小学校のころから部活やサークルでリーダーを務めており、責任感や周囲をまとめる力がある
- 問題が起きたときは「聴く」ことを重視する
定番の質問
教員を志望した理由はなんですか
私が、教員を志望した理由は、教師という仕事に大きなやりがいを感じたからです。
私は、学生時代リーダーを務めることが多く、教えることが好きだったことから教育学部のある○○大学に進学しました。
それまでは、教えることが自分に向いていると思って教員を目指していたのですが、教育実習で授業をさせていただいたときにとても大きな衝撃を受けました。
子どもを相手に授業をすることがこんなにも難しいことだと知らず、うまく授業ができない自分にショックを覚えました。
その日からたくさんの先生にお願いをして授業を参観させていただきました。
すると、それまでなんとなく見ていた授業が様々な配慮や計画のもと行われていたことに気付き、授業をすることの難しさと奥深さ、面白さを知ることができました。
自分も、子どもたちが楽しく、学びある授業が出来る先生になりたいと思い、教員を目指しました。
ほとんどすべての受験者にされる質問です。自らの経験を踏まえて、オリジナルの回答をしましょう。
この自治体で試験をした理由は何ですか。
私がこの○○県の採用試験を受けた理由は2つあります。
1つ目は○○県が私の地元であることです。ここで育ちたくさんのことを先生方から教わりました。
この場所で教員になり、学びのバトンを受け継いでいきたいと思ったからです。
2つ目は○○県の学校教育の方針である「~~~の教育」という部分に強く共感したからです。
○○県ではいじめの対応に力を入れているとうかがいました。
いじめは決して許されるものではなく、子供達が安心して学校に登校できるように環境を整備することが大切だと思います。
私も一人の教員として「~~~の教育」が達成するために力を発揮したいと思い、○○県の採用を志望しました。
こちらも定番の質問です。対策として、受験する自治体の教育方針などをHPなどからチェックしておきましょう。すべて暗記する必要はなく、特徴的なところや、自分が強く共感したところをおさえ、面接で伝えられるようにしましょう。
自分の長所は何ですか。
私の長所は、新しいことでもどんどん挑戦し、学び続けることです。
私は学生時代に様々な部活動に挑戦してきました。
小学校のときは野球、中学校の時はテニス、高校ではハンドボール、大学では水泳をし、どの部活でも必死に取り組みリーダーを務めてきました。
一つの競技に飽きたのではなく、様々なスポーツに触れてみたいという思いが強かったからです。
実際に個人種目や団体種目、屋内競技、屋外競技と様々な経験をすることで、スポーツの文化の違いや考え方の違いに気付くことができ、とても勉強になりました。
今は、ICT教育について興味があり、個人的にプログラミングの勉強をしています。
教育の内容も日々変化しています。
今の自分に満足せず、常に新しい視点を取り入れられるよう学び続けていきたいと思います。
自分の魅力を伝える最大のチャンスです。自らの経験を根拠に自分にしかないよさを伝えましょう。
自分の短所は何ですか。
私の短所は一つの正解を追い求めすぎることです。
私は問題に直面した時に、「正解は何か」「ベストな判断はなにか」と理屈で考える傾向があります。
しかし、学生時代ボランティア活動をしていく中で、「正解を決める必要はない」ということに気づかされました。
そのため、正解を一つに絞らず、様々な正解を認められるようになりたいと思います。
私が大学時代、~~という小学生を相手にしたボランティア活動をしていました。
子どもたちに楽しんでもらうためにいろいろと試行錯誤していたのですが、うまくいかないことの連続で「どうして上手くいかなかったんだろう」と思い悩むことがありました。
他のボランティアのメンバーと何度も相談して「どうするべきか」「どうやったらうまくいくか」を日々考えていました。
それでも毎週ボランティアに通い続けていると、大学3年生のときに変化がありました。
いつも私が対応に困っている子供が小学校を卒業することになりました。
その年のボランティア最終日、その子から「~~さん。いつも来てくれてありがとう。本当に楽しかったよ」と言われ手紙をもらい、思わず泣いてしまいました。
その子にとっては何をしてくれるか。ではなく、いつも来てくれることが何よりもうれしかったようです。
自分の中で正解を求めることは必要だと思います。
しかし、その正解を決めつけ、視野を狭めてしまうことは大きな間違いだと感じました。
これから、たくさんの問題に突き当たるかと思いますが、正解を一つに絞らず、いろいろな正解を認めていけるよう心がけていきたいと思います。
少し長くなってしまいました。短所はネガティブな情報だけでなく、それを改善するためにどうしたいかなど、ポジティブな情報も入れましょう。私は短所をしっかりと理解している人に好感があります。
少し長くなってしまいました。短所はネガティブな情報だけでなく、それを改善するためにどうしたいかなど、ポジティブな情報も入れましょう。私は自分の短所をしっかりと理解している人に好感があります。
様々なシチュエーションを想定した質問
上司と意見が分かれたとき、あなたはどうしますか。
もし、上司と意見が分かれたら、その理由をうかがい指示どおりに動きます。
もちろん、納得しない面もあるかもしれませんが、経験のない私が下す判断と経験豊富な上司が下す判断は比較にもならないと思います。
ただ、何も考えず動くのではなく、なぜそのような判断になるのか理由をご教示いただき、自分の知識や経験へとつなげていきたいと思います。
同僚の先生にご意見をいただきながら、たくさんのことを学び取っていきたいと考えています。
教員を目指す人は自分に自信がある人が多いです。上司と意見が分かれても「自分の意見を主張する」と答えがちです。しかし、現場経験のない大学生が経験豊富な上司に反論するのはオススメできません。
もし、私が面接官で上司に立ち向かうと発言する受験生をみたら、「この人は同僚と衝突して問題を起こすタイプだな」と疑ってしまいます。
教室内でいじめが発覚したらどうしますか。
もし、教室内でいじめが発覚したら学年主任、管理職に報告し、対応を考えます。
児童が何に困っているのか、どうしてほしいのかを聞き取ったうえで、対応を慎重に進めていきたいと考えます。
いじめは絶対に許されないものであるということを前提に早急に解決できるよう心がけます。
対応の中で、学んだことを次に生かしていきたいと考えます。
注意したいのは、いじめが起きたら「こうすれば大丈夫です」と決めつけないことです。
そもそもいじめを解決するのに正解があったらいじめ問題なんて存在しません。
私が面接官なら、いじめを組織で解決しようとしているかを確認します。新卒に求められることは、トラブルを解決する力ではなく、トラブルを周りに相談できるか。にあると思います。
保護者からクレームが来たらどうしますか。
クレームの理由を細かく伺い、学年主任、管理職に相談します。
どのような対応をすべきか慎重に相談したうえで対応に当たりたいと思います。
これもいじめと一緒です。一人で解決せず、チームで解決する旨を伝えます。
まとめ
- 話したいことを整理し、一貫性のある回答を心掛けること
- 回答の根拠となる経験談をセットで考えておくこと
- 新卒に求められるのは、周りに相談する力があるかどうか
あくまで私個人の主観で書いた記事ですが、参考になる部分もあるかと思います。
教員目指して、面接練習頑張ってください!
教員を目指す皆さんを、全力で応援しています!