【小学校卒業式】写真・動画撮影のポイント4つ【教師目線から】
わが子にとって一生に一度の卒業式。卒業式の瞬間は卒業アルバムにも載らない特別な時間です。
しかし、卒業式の写真や動画を撮影しようと思ってもうまく撮影できず、後悔してしまうケースが少なくありません。なぜなら、当日に向けて十分な下調べや準備が不足していることが多いからです。
私はこれまで、何度も6年生を卒業式で卒業させてきました。学校側から見て、「もっといいタイミングがあるのに」「このタイミングは良くないんだよな」と感じるときが何度もあります。
この記事では、絶対に後悔しない卒業式の写真・動画撮影について紹介します。
お子さんの晴れ姿をしっかりと残しておけるよう、確認しておきましょう。
卒業式で撮影はOK!スマホで撮影が多め
まず、卒業式で写真や動画を撮影することは基本的に大丈夫です。保護者によっては三脚を持ち込んで撮影されている方もいます。ビデオカメラを持参されている方もクラスに多くて4,5名ほどいることもあります。
しかし、最近はスマホで撮影される方がほとんどです。マナーモードにするなどマナーを守りつつ撮影しましょう。
また、学校によっては撮影を禁止している場合もあります。その場合はお便りなどでお知らせがありますので必ず確認するようにしましょう。心配な場合は学校に問い合わせてもいいですね。
卒業式当日の撮影ポイント4選
撮影のポイントについて大きく4つに分けて説明していきます。
式典中の撮影は席の確保と事前の確認が必要
席の確保
写真を撮るのにあたって席の確保は重要です。
- 最前列
- 最後尾、もしくは一番端の列
最前列は誰にも邪魔をされずに、写真撮影をすることができます。特に入退場の瞬間をきれいに写真に収めたい場合はこの席を確保することが必須となります。
しかし、当然ながらその席を狙っている保護者は多いです。ほとんどの学校はクラスごと先着順で席に座ることが多いため、席を確保するにはかなり早くから来校しておく必要があります。受付時間の30分~1時間前から学校に向かうと安心です。
最前列以外では最後尾、もしくは一番端の列をオススメします。この席だと三脚が使える可能性があります。三脚を使うメリットとしては、
スマホ用三脚は卒業式以外にも運動会や発表会など何かと活用の場面があります。この機会に1つ持っておくとかなり便利です。実際三脚を持参している保護者も増えてきています。折りたたんで持参し、式典の開始を待っているときに準備しましょう。
子供の席や入場する場所、順番などを確認する
子供の出てくる場所や順番を確認していないことで、思わず撮影のタイミングを逃してしまう恐れがあります。事前に子供に式の流れを確認しておきましょう。
- 入場するときの場所
- 子供の席などの配置
- 名前を呼ばれるタイミング
- 証書をもらうタイミング
- 証書をもらうときの動線(どこからステージに上ってどこで降りるのか)
- 卒業の言葉を言うタイミング
友達や担任などかかわった人と写真を撮る
卒業式が終わった後はそのまま帰らずに、友達やお世話になった先生と写真を撮りましょう。特に友達との写真は後から見返すと、全く顔が変わっていることに驚くはずです。背丈も変化しますから立った状態の写真を撮っておくといいです。
また、担任の先生に声を掛けて撮影をお願いするのもオススメです。多くの先生は喜んで引き受けてくれるので思い出に撮っておきましょう。
校舎の中や敷地内など、思い出の場所を撮影する
撮影をするのは、式典中だけではありません。普段使っていた教室、廊下、下駄箱など校舎の中を撮影するのもおすすめです。
卒業してからは校舎内に入ることは基本的にありません。後で見返すことを考えると校舎の中はとても思い出になります。
また、少子化により廃校される学校も増えてきています。今はある小学校も数年後にはなくなってしまうかもしれません。撮影できるタイミングがあれば撮っておきましょう。
また、撮影する前に、子供に思い出の場所をリサーチしておきましょう。
- 黒板
- 時間割
- 自分の使っていた下駄箱やロッカー
- 机や椅子
- 廊下や階段
- 校庭
いくつか候補を絞っておくことでスムーズに撮影できます。
撮影をする前に考えてほしいこと
ここまで撮影のポイントについて述べてきました。思い出を写真やデータに残しておくことはとても素敵なことですが、一番優先順位が高いかというとそうではありません。親が一番にやっておくことは子供の様子を目に焼き付けておくことです。
でも、あとから見返したくなるからたくさん撮影しておきたい。
このような気持ちになることも十分に分かります。
しかし、自分の振り返って、成人式や卒業式の「式典中」の動画や写真を見返したことはありますか?ほとんどの人は式典の最中よりも、看板の前で撮った写真や、友達と撮った写真、お世話になった先生との写真を見返すことでしょう。
小学校の卒業式は、基本的に厳かな雰囲気のもと行われます。1~2時間座って静かに見ているだけの映像を後から見返すことはめったにありません。
写真や動画はただ闇雲に撮ればいいというわけではありません。儀式として臨むときと、写真や動画におさめるとき自分の中で区別しておきましょう。記録に残すのはとてもいいことですが、それに縛られないように注意が必要です。
入退場のときに拍手が起こらない
最近の卒業式では卒業生が入退場するとき、ほとんど拍手の音が聞こえてきません。ほとんどの保護者がスマホやカメラを子供に向けているからです。「とりあえず撮っておく」という考えがこのような事態を引き起こしています。
子供の立場になって考えてみてください。
一生に一度の卒業式。
たくさんの思い出を振り返りながら望む最後の式に臨むとき、わずかな拍手しか聞こえない中で入場する子供はどんな気持ちでしょうか。
私は、この入退場のたびにとても悲しくなってしまいます。教師としての立場上そのように考えてしまうのかもしれませんが、やはり式典であるということ、主役は6年生の子供達であるということを考えるとつらい思いがあります。
卒業式は6年間勉強を頑張ってきた子供達のためにある「式典」です。学習発表会や運動会とは違います。子供のためになるような卒業式にしたいですね。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめると
- 式典中に撮影する席は最前列、最後列、端の列がおすすめ
- 事前に子供の順番や席を確認しておく
- 友人や先生、校舎内の写真を撮っておく
- 撮影だけでなく、拍手をすることも大切
一生に一度しかない卒業式を思い出に残すために、後悔のないよう準備を整えておきましょう。すばらしい卒業式になることを願っています。