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【教員が語る】教師は医療保険に入る必要なし!公務員最強の手当てを活用すべし

ぴの

 教員の保険といえば「ジブラルタ生命」が有名ですね。

 私の体感だと、8、9割以上の教員は医療保険に加入していると感じます。

 しかし、教員として働いている皆さんはあまりにも手厚い手当てがあるため、民間の医療保険に入る必要がほとんどありません。

 私は、ある持病を持っており、月に10万円近くかかる高額な薬を処方してもらっています。しかし、教職員だけにある特別な手当てがあることで何度も助けられてきました。もちろん医療保険などには一切加入していません。教員全員が加入しており、給料から天引きされているある手当てを活用しているだけです。

ある月の給付金通知書(その月は13万円程度医療費がかかりました)

 

 多くの人は私に医療保険を進めてきましたが、私はこの最強の手当てがあることを知っているので、今まで一度も医療保険に加入したことがありません。社会人になってから3回入院し、何度も高額な医療費を払っている私が責任をもって断言します。

 教員の99%の人は医療保険は入る必要はありせん

 なぜ、入る必要がないのか根拠も明確にして説明します。

こんな方におすすめ
  • 保険の見直しを検討している先生
  • 保険の加入を考えている先生
  • そもそも保険について知識が全くない先生
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教員のマネーリテラシーは低い

 ここで質問です。

  • 現在給料から何が控除されているか説明できますか?
  • その控除されているものはなにに使われているか説明できますか?

 きちんと説明できる先生は意外といません。

 冠婚葬祭のときにお金がもらえる、年金になるくらいの理解度の人が多いと思います。

 正直、そのくらいの理解度では保険に加入しようか迷う段階にも達していません。

 それなのに、保険の営業のセールストークによって次々と保険に加入していきます。

 中には、その仕組みに気付いている人もいるのですが、職員室内でお金の話をあまりしづらいということもあって広まっていません。

 ここで私が伝えたいことは一つです。

管理人
管理人

 皆さんは全員、最強の保険に加入しています。そのお金は毎月の給料から天引きされているのです。その最強の保険があれば医療保険の必要性はほとんどありません。

 この最強の保険とは一体何か、詳しく説明したいと思います。

そもそも、日本人は全員手厚い保険に入っている

 日本は国民皆保険制度を採用しているため、日本人すべてが手厚い保険に入っています。

 6歳から70歳未満の人は所得に限らず3割負担の医療費で済みます。

1万円の治療費がかかった場合、本人の負担は3千円で済みます。

 3割負担のおかげで簡単な治療はそこまで負担になりません。

高額療養費制度で手術も安心

 さらに、医療費が高額になる場合は「高額療養費制度」というものがあります。

 これは、手術や入院などで自己負担限度額を超える部分は保険が補ってくれる制度です。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

厚生労働省HP

厚生労働省HPに詳細が書かれています。

年収約370万円~約770万円の現役世代の場合、

8万100円+(医療費-267,000)×1%が上限額となる。

具体的にいうと

治療費が一カ月でいくらかかったとしても、働いているほとんどの国民は自己負担額は8万円弱程度となります。

入院となると、治療費とは別に食事代も発生しますが、食事代に関しては入院時食事療養費があります。

この制度のおかげで一食につき460円の自己負担で済みます。

 8万円は決して安くはない金額ですが、貯金から出せない金額でもないはずです。

手続きをしなくても高額療養費制度は使える!

 この高額療養費制度は主に2つの使い方があります。

1.窓口で全額支払い、後日超過分を入金してもらう。

 書類の手続きなどをしなくても高額療養費制度は自動で適用されます。

 しかし、一度窓口で全額(3割負担分)を支払わなければならないということに注意が必要です。

 例えば、100万円の治療費がかかったら、一度100万円を窓口で支払って後日、口座に入金されるようになります。

 預金に余裕のある方は手続きなしでも大丈夫ですが、余裕のない方は事前に手続きをしましょう。

 最近はクレジットカードが使える病院も増えてきました。手続きをしないで支払う場合はクレジットカードで支払いするのがおすすめです。

 クレジットカードのメリットとしては、

  • 高額な医療費のため、ポイントが多くつく
  • 後日引き落としのため、窓口負担が少なく済む

 ということがあげれられます。

2.事前に手続きを済ませ、窓口で支払う負担を減らす

 事前に高額療養費制度を使用するための手続きをとると、窓口負担が限度額の8万7400円で済みます。

 現金で支払いを考えている方はこちらをオススメします。大金を準備することはなかなか大変です。場合によってはその場で払えないことも考えられるため、前もって手続きを済ませておきます。

 書類の申請は学校事務の方にお願いしましょう。

 申請してから1週間程度はかかるため、日程に余裕をもって準備しておく必要があります。

教師全員が入っている最強の保険

 高額療養費制度でも手厚いのですが、教員はこの制度に加えて最強の保険に入っています。

 教師全員が入っている最強の保険、それは

  • 公立学校共済組合(一部負担金払戻金)
  • 学校教職員互助会(医療補給金など)

 です。この2つがあれば、99%の人は医療保険がいらないと言っても過言ではありません。

公立学校共済組合

 公立学校共済組合は全国の教師全員が加入しています。一般的な公務員はこのような共済組合に必ず加入しています。

 主に病気、出産、死亡等に対しての短期給付、資金の貸し付けなどを行っており、給料からは「共済短期掛金」などの項目で天引きされています。

 詳しくはHPをご確認ください

https://www.kouritu.or.jp/index.html

公立学校共済組合HP

一部負担金払戻金で2万5000円以上は返金される!

 公立学校共済組合が最強な理由はその保険の幅広さにあります。

 医療保険でいうと「一部負担金払戻金」が関係します。

 これは自己負担額が2万5000円を超えた分の差額分が後日給付されるという制度です。

 つまり、治療費が100万円かかったとしても最終的な自分の負担はひと月2万5000円だけで済むということです。

 保険治療の場合、どんな大規模な手術をしても25,000円の負担で済むというのは大きな利点です。

公立学校共済組合HPhttps://www.kouritu.or.jp/kumiai/tanki/hoken/kyufu/index.html

 

一部負担金払戻金は申請が一切不要 

保護者
保護者

でも、そういうのって申請書とか証明書とか手続きが面倒なんでしょ?

 と思う方もいるかもしれません。実はこの一部負担金払戻金、申請などの手続きが一切いりません!

 病院や薬局の窓口で保険証を渡すだけで、月の医療費が合計2万5000円を超えると自動で返金されるような仕組みになっています。

 高額療養費制度を使った8万円は少し多く感じましたが、2万5000円であれば、より払いやすく感じるのではないでしょうか。

実際に支払われた通知書

 私も実はこの制度に何度もお世話になっています。

 過去に何度か入院したことがあり、下の画像は1カ月に10万円を超える支払いがあったときに共済組合から来た通知書です。

 このときも手続きを一切せず、クレジットカードで一括払いしていました。

 手続きをせずに、保険証を提示するだけで後日これだけの金額が入金されるのは魅力的ですね。

 初めて高額な支払いをしたときは、本当に入金されるのか不安で仕方なかったですが、今では何度もお世話になっており、心置きなく通院することができています。

学校教職員互助会

 さらに教員は自治体ごとに学校教職員互助会という組合に加入しています。これも教職員であれば全員が加入することになっています。

 給料からは「互助会費」などの項目で天引きされています。

 ここでは、公立学校共済組合に追加してさらに医療補給金がもらえます。

 しかし、その内容は各自治体ごとに違うため、ご自身の自治体はどのような制度になっているかHP等でご確認ください。

 ここでは、会員以外でも確認ができた3つの自治体をご紹介します。

鹿児島県の場合

(自己負担額-2,500)×0.6(100円未満切捨て)

鹿児島県教職員互助組合HPhttps://kyogo.or.jp/genshoku/kyufu/

 一部負担金払戻金だと最大で25,000円の負担ですが、互助会の医療補給金があると、

 (25,000-2,500)×0.6 = 13,500 

 1万3500円が医療補助金で給付されます。つまり、

 25,000-13,500=11,500

 最終的なひと月の自己負担額は最大1万1500円です。

石川県の場合
石川県教職員互助会HPhttps://ishikyogo.or.jp/information/sickness.html

 一部負担金払戻金だと最大で25,000円の負担ですが、石川県の互助会の医療補給金があると、

 25,000-14,000=11,000

 11,000円が給付されます。つまり、

 最終的なひと月の自己負担額は最大14,000円です。

 さらに石川県の場合、

 入院補助・・・入院1日につき700円の給付

 治療費補助・・・病気治療のはりやマッサージ等をうけたとき1回につき1,000円が給付される

 といった、充実した手当てがあるようです。

宮城県の場合
一般財団法人宮城県教職員互助会短期給付事業https://www.pref.miyagi.jp/documents/11163/683794.pdf

(1)と(2)を控除した額が25,000円になります。

 そこから6,000円を控除するため、

 25,000-6,000=19,000

 1万9000円が給付されることになります。

 つまり、最終的なひと月自己負担額は最大6,000円です。

 このように自治体によってばらつきはあるものの、ひと月の自己負担額が数千円~2万円以内に収まるようになっています。

医療保険に払うお金は

保険は必要最低限のものを

 教師という職業に就いているだけで、最強の保険に入っているといるというのはご存じいただけたでしょうか。

管理人
管理人

もちろん、すべての保険を否定するつもりは一切ありません。

万が一に備えてリスクを減らすというのは当然のことです。

 

 ただ、医療保険に関して言えば、教師は最強の保険に加入している以上、民間の保険に入る必要はないというのが私の考えです。

 今回は一部負担金払戻金医療補給金に焦点をあてて説明しました。

 他にも、公務員は病休中1年半は3分の2の給料が支給されます。

 それ以降休むことになっても、鹿児島県教職員互助会では、申請を出せば求職者給付金として給与の8割が支給されるようです。

 それだけ十分な福利厚生を知らずに、保険に入るのはもったいないです。

 まずは、ご自身の自治体がどのような給付事業を行っているか確認してみることから始めてみてはいかがでしょうか?

 無駄な出費を減らして、皆様の生活がより豊かになっていくのを願っています。

 

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